- オススメ ★★★★★
- 泣ける ★★★★☆
- 笑い ★★★★☆
- テンポ ★★★★☆
- ヒューマン ★★★★☆
- ラブシーン 少★★★★☆多
- キュンキュン ★★★★★
作品情報
2023年 全16話 配信先:Netflix
脚本:チェ・アイル
演出:キム・ジャンハン/クォン・ダソム
制作・SBS
公式サイト
キャスト
ソン・ガン
キム・ユジョン
イ・サンイ
キム・ヘスク
チャ・チョンファ
キム・テフン
ホン・ジョンド
チョ・へジュ
見どころ
200年前にある事がきっかけでデーモン(悪魔)にされてしまったチョン・グウォン(ソン・ガン)。デーモンの仕事は、人の願い事を叶えてあげる代わりに10年後には地獄行きという契約を結ぶ事。
ある日、財閥令嬢で会社社長でもあるト・ドヒ(キム・ユジョン)が殺人鬼に襲われているところをチョン・グウォンが助けます。しかしその時、なぜかチョン・グウォンの腕に刻まれている十字架のマークがト・ドヒの腕に移動してしまい、チョン・グウォンの魔力が失われてしまいます。
それに困ったチョン・グウォンはト・ドヒの腕に触れていれば魔力がまだ有効だという事に気づき、一方ト・ドヒの方も財閥の遺産相続で遺言状に1年以内に結婚しなければ、相続は不履行という事を受け、お互いに便宜上ギブandテイクという事でこの2人の奇妙な偽装結婚生活が始まります。
ト・ドヒは謎の殺人鬼に何度も襲われ、チョン・グウォンにボディガード役を頼み、何度も助けてもらう事に。そうしていく内に強い絆が生まれていき、2人の間には前世からの因縁があった事を思い出していきますが・・・
これ以上はネタバレになってしまうので本編をお楽しみください。
とにかく個人的には大絶賛作でした!
全16話ですが、展開が面白く最後まで飽きる事なく観られました。
内容的には前世からの因縁ファンタジーと財閥内争いのサスペンス、ラブコメ、そして心温まるヒューマニズムとテンコ盛りですが、シナリオがしっかりしていて、話しもとっ散らかる事なく、伏線回収もしっかりしてくれて、とても見やすかったです。
ソン・ガン扮するデーモンのオレ様っぷりも中々ハマり役でした。
また、神目線と人間目線の違いなどにも言及していて、そこら辺もとても考えさせられるテーマにもなっています。
至るところに名言が溢れています。
神目線側〜〜
「人間は無意味で非効率的な感情を”人間味がある”と表現する。」
「幸せの中にずっといたら気づかないだろ?不幸なくして幸せなんてないんだよ。」
「ある者は神を宇宙と呼び、ある者は時間と呼んだりする。神はあらゆる場所に存在し万物に宿っていると」
「人間たちは神が万物を司ると思っているが、神は万物と共にただ旅をしているだけだ」
「なんでも運命のせいにするな、廻り出したルーレットは誰にも止められない、残るはただ自らの選択だけだ」
「人間は本来、互いにとって地獄なんだ」
そして最終話の題名は「我々という天国」。
人間目線側〜〜
「憎しみと不幸の砲火の中で、私たちは絶え間なく互いを傷つけ魂を削られていく。」
「それにも関わらず日々の暮らしやこの世が続くのは相手への信頼と愛で救い合う人たちがこの世に溢れているからだ。」
「私たちは互いを破滅させるけど、互いを救うのもまた私たちだ。
つまり私たちは互いに傷つける存在にも救い手にもなれるのだ。」
そしてここで神が「人間は愚かだな」と言いながらクスっと苦笑いします。
この作品で一番伝えたかった部分はここなのではと考察します。
片や永遠の命を持つ神。そして限りある命の中で日々を喜怒哀楽に満ちて過ごす人間。
人間は争い合ったり傷つけ合ったり、でも助け合ったり笑い合ったり、
その中心にいつもあるのは人間の愛という不滅の存在。
そして時間にも限りがあるからこそ生きるという事が愛おしく美しいんだと思います。
そして自分自身でこの世を天国にも地獄にもできるんだよ、とそんなメッセージを感じました。
そしてタイトルにもなっている「デーモン」という言葉は本来「神と人間の間の霊的存在」を意味していましたが、後に「悪魔」という意味に変化しました。ただし、古代ギリシャの文脈では「守護霊」に近い意味を持っていたため、「守護神」の意味も持ちます。
この作品においてはどちらかというと、悪魔というよりは守護神的立ち位置が強いのではないかと思います。
あなたは、今現時点で望みを叶えてくれる代わりに10年後には契約が切れて、死が訪れ、地獄行きが免れないとしたらどうしますか?
地獄は嫌ですよね〜って地獄がどんなところかは知りませんが。
ただ作品の中でこの契約を結ぶ人の中には、どうしても子供の命を救いたいと願い、親が自分の命を差し出し契約するというパターンも出てくるので、時と場合にもよりますよね。
私だったら、お金持ちになる、とか、仕事が大成功するという願いだったら契約しませんが、もしも家族の命を救いたいとかだったら契約するかもです。
言ってみれば利己的なのか利他的なのか?ですね。
そこに愛はあるんかい?です。
そんな考察しながら見るも良し。
そしてそして何よりも特筆すべきは圧倒的な映像美!!✨✨✨
写真ではイマイチ伝わらないかもなので、やはり是非本編を観てくださいね。
光の使い方やスローモーションの取り入れ方がとても上手くてキラキラしてます。
いわゆるとっても”エモい”です。
2人の大事な心の動きの場面にCGを散りばめて、感動をより引き出しています。
↓こちらは大号泣シーン。「トッケビ」のオマージュですかね。
余談ですが、2003年ファンタジー作品と言えばこの人!ティムバートン監督の「ビッグフィッシュ」を連想させられました。これも映像美が素晴らしくて良かったな〜✨
いい作品っていつまでも心に残っているものですよね。
脇役さん達もとてもいい仕事をしています。
有名な名脇役として多くの作品で大事な役を演じているチャ・チョンファ!
今回はホームレスで実は神という難しい役どころを見事に演じていて、この人でなければ!感がすごかった。
この作品ではこの人がキーポイントになってます。
そして、チョン・グウォンの秘書的立場のホン・ジョンドの表情演技や、どんな役をやらせても圧倒的な存在感のキム・ヘスクなどがこの作品に更に深みを増しています。
チュ・ソクフンを演じるイ・サンイ、最初から最後までいい人すぎ。
最後の方ではチョン・グウォンとのブロマンスも面白かった。
そして悪役サイドも名演でしたよ〜。殺人鬼役のサイコで鬼気迫る演技なども本当にゾワゾワさせられました。
演出家のセンスが素晴らしいのでしょうね。
それにしても主人公2人のカッコ良さ、美しさと来たら!
これがなければ成り立ちませぬ。
キム・ユジョンかわいい〜❤️
ソン・ガンの鍛えられたシックスパックには目が釘付けに👀(笑)
OST
なんと言ってもいい作品はOSTも素晴らしい!
本編観なくとも、このOSTのMV観るだけで、十分世界観伝わってきます。
というわけで、ついついイチオシなので熱く語ってしまいました。
何かの参考になれば幸いです。
※画像はSBS公式とNetflixよりお借りしました。