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韓ドラのあれこれ情報

『赤い袖先』史実に基づいた宮廷ロマンス

  • オススメ    ★★★★☆
  • 泣ける     ★★★★☆
  • 笑い      ★★★☆☆
  • テンポ     ★★★☆☆
  • ヒューマン   ★★★☆☆
  • ラブシーン   少★★☆☆☆多
  • キュンキュン  ★★★★☆

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作品情報

2021年 全36話 配信先:U-NEXT

演出:チョン・ジイン /ソン・ヨナ

脚本:チョン・ヘリ(仮面の王イ・ソン)

公式サイト

nbcuni-asia.com

キャスト

イ・サン(正祖)

ソン・ドギム

ホン・ドンノ

英祖

相関図

史実とドラマの違い

ざっくり言ってしまうと、朝鮮第22代王イ・サン(正祖)に生涯一筋に愛された宮女ソン・ドギムの純愛物語。(ざっくり過ぎw)

と言うのも全36話もあり、歴史ものでもあるので、あらすじを説明すると超長〜いお話になってしまうので、気になる方は本編観てください。

観ている内にこれはもしやフィクションなのかノンフィクションなのかすごく気になり始めたので、色々と歴史を調べてみました。

すると、限りなく史実に基づいた上での脚色された物語だという事がわかりました。

この主人公2人は実在人物です。

また周囲の登場人物もかなり史実通りです。

ここからはちょこっと歴史のお勉強タイムになります。

引用:Wikipedia

こちらが史実に残っている正祖(チョンジョ)イ・サンです。
イラストなので何ともですが、ジュノさんの様にカッコ良くはなさそうですね💦

李氏朝鮮第22代国王

生年:1752年10月28日

在位:1776年4月17日〜1800年6月28日(享年49歳)

1759年:王世孫として冊立。(8歳)

1775年:代理聴政。

1776年:正式に王として即位。(25歳)

宗室

名前 家柄 側室期間 子供 正祖との関係
元嬪洪氏 洪楽春の娘、洪国栄の妹 1778年~1779年 なし 兄の権勢を背景に入宮、若くして死去
和嬪尹氏 尹昌胤の娘 1780年~1824年 なし(1781年に懐妊記録あり) 寵愛を受けたが子宝に恵まれず、長寿を保った
宜嬪成氏 成胤祐の娘(宮女出身) 1782年~1786年 文孝世子、翁主(どちらも夭折) 深い愛情で結ばれたが短命 
綏嬪朴氏 朴準源の娘 1787年~1823年 純祖(第23代)、淑善翁主 次代の王を生み王室に貢献
孝懿王后
金氏
金時默の娘(清風金氏) 1762年~1821年 なし(養子として文孝世子・純祖) 正室として王室の安定に貢献
 

※引用元:イ・サン 4人の側室と子女<図解>少女が背負う朝鮮王朝の後継問題

ドラマ内では正室は描かれていませんでしたが、実際には実在していて、

正室孝懿王后金氏)との間には子はいなかった様です。

そして宜嬪成氏(ウィビン ソンシ)こちらがドラマ内での女官ソン・ドギムにあたります。

史実ではソン・ドギムが13歳頃からイ・サンの寵愛を受け始めていたとあります。

その後イ・サンから2度の承恩(王に呼ばれて一夜を共にすること)を受けましたが、いずれも死を覚悟で断っています。

ドラマ内ではソン・ドギムが自立心があり教養の高い女性として描かれていて、

王の側室になると自分の人生が一生奪われる事を懸念して断るという様に描かれていましたが、史実では正室が子供ができなかった事に配慮したとされています。

本来は王の命を断った場合は死罪となりがちですが、それでも懲罰を受けなかったのは、イ・サンからよほどの寵愛を受けていた事が伺えます。

ドラマ内では結局その後、側室として迎えられ待望の長男を出産しますが幼くして病により亡くなり、妊娠中だったドギムは酷く心を痛め病に倒れ、妊娠中に病死しますが、これもほぼ史実通りです。

実際には5人妊娠しています。

初めの2人は流産し、1782年に3人目、長男(文考世子)を産みましたが麻疹により5歳で死亡しています。(この部分がドラマ内で起用されています)。

1784年に4人目長女(翁主)を産むもわずか2ヶ月足らずの命でした。

そしてソン・ドギムは1786年第3子妊娠中に肝硬変のため病死しています。(享年33歳)

 

また、ドラマ内ではドギムよりも先に、イ・サンが幼少期から信頼をしていた側近のホン・ドンノの妹を第1側室として迎え、若くして突然亡くなってしまいますが、こちらも史実通りで、元嬪洪氏(享年14歳)にあたります。側室になってわずか1年の命でした。

そして第2側室として迎えられた和嬪尹氏。

ドラマ内ではドギムを自分の侍女として付かせ、サンからの寵愛を受けているドギムに嫉妬して酷い仕打ちをしますが、実際はどうだったのでしょうか。

もう1人史実では第4側室の綏嬪朴氏がいますが、こちらはドラマ内では全く描かれていませんでした。

実際世継ぎを残したのはこの綏嬪朴氏となります。

ですので正室1人、側室4人の合計5人を妻としましたが、政略結婚ではなく、唯一イ・サンが自ら求めたのは女官ソン・ドギムだけだった事になります。

それにしても昔はまだ子供とも言える様な年齢での嫁入り?が普通だったのですね〜。

今で言うと下手したら小学生〜中学生くらい。

今の時代だと犯罪ですね💦

若すぎてまだ身体が未熟だから、流産やら出産しても丈夫な子供が産めなかったんじゃないんでしょうかね〜。

だから何人も側室を迎えなければならなかったのでは?と勝手に推察。🤔

まあ王に即位する年齢がそもそもかなりの若年なので、迎えるべく妻の年齢も自ずとそうなってしまっていたのでしょうね。

見どころ

制作にあたり約3年も掛けてかなり史実を研究したそうで、だからこその、この史実にかなり忠実な登場人物や設定になっているわけですね。

36話もある中、イ・サンが一途に女官ソン・ドギムに迫り続けますが、ドギムは心を寄せるも、王宮の制度に抵抗を感じていて、何度も何度もサンを突き放します。

このやり取りがとにかくじれったいし切ないし、ここら辺が思わず36話まで引っ張られて観てしまう見どころではないでしょうか。

一度側室となってしまうと、生涯王宮の中から出る事が許されず、自分自身の人生ではなく、王様の為だけに生きる人生になってしまう事への葛藤。

本当は心から慕っているのに、ずっと心を許さず、死に間際まで「愛しています」の一言が言えなかった。

それは自分の死後も一国の王としての職務を自分なしでも全うできる様になって欲しいという、ドギムのせめてもの思いやりであり強がりだったのだと思います。

王としてのサンを後ろからお助けするという本来の宮女の役割から1歩もブレる事がなかったわけです。

両方ともの気持ちが良く分かるだけに本当に切なかった。

死ぬ間際くらい「心から愛していました」と言って欲しかった〜😭

それをわざわざ言葉を変えて「嫌ならとっくに逃げていました。ずっとお側にいたのは自らの意思です」なんて、そこまで自分の立場や役割を演じ続けなくとも良かったのに・・・

天邪鬼か?😅

最後は永遠の時の中に結ばれます。

これは王イ・サンの死ぬ間際の妄想だったのだと解釈しました😭

長編でしたが、毎回次の回が楽しみになる展開で、最後まで飽きる事なく完走できました。

ジュノの王としての威厳、迫力ある演技力、このドラマの為に食事制限をして身体作りをしたと言う肉体美もかなりの見どころになっております。

オススメ度★マイナス1とさせて頂いたのは、ドラマはとても面白いのですがとにかく長編!観終わるにはかなりの体力がいる事を考慮しました。

でも1話は約40分弱なので、ちょこちょこ空いた時間で観る事ができますので、朝鮮時代後期の歴史のお勉強も兼ねて是非観てみてくださいね。

今回も最後までお読みくださりありがとうございました🙇‍♀️

 

画像引用:MBC公式/NBCユニバーサルよりお借りしました。