- オススメ ★★★★★
- 泣ける ★★★★☆
- 笑い ★★☆☆☆
- テンポ ★★★☆☆
- ヒューマン ★★★★☆
- ラブシーン 少★☆☆☆☆多
YouTubeにて第1話公開中
作品情報
2021年作 U-NEXT配信 全16話
演出:ソン・ミニョプ
脚本:イ・ガン(未知のソウル)↓Netflix最新作こっちも面白いですよ〜♪
キャスト
ファン・ヒテ(イ・ドヒョン)
キム・ミョンヒ(コ・ミンシ)
イ・スチャン(イ・サンイ)
イ・スリョン(クム・セロク)
ファン・ギナム(オ・マンソク)
キム・ヒョンチョル(キム・ウォネ)
イ・チャングン(オム・ヒョソプ)
あらすじ
物語は、2021年に発見された人骨の謎をきっかけに、1980年の春へとさかのぼります。
医大生のファン・ヒテ(イ・ドヒョン)と看護師を目指すキム・ミョンヒ(コ・ミンシ)。
異なる家庭環境を持ちながらも、偶然の出会いを通じて少しずつ心を通わせていきます。
平穏な日常の中で芽生えたふたりの恋。
しかし、彼らを待ち受けていたのは、想像を超える激動の時代でした。
青春、友情、家族、そして選択――
揺れ動く時代の中で、それぞれが抱える葛藤と向き合いながら、物語は静かに、しかし力強く進んでいきます。
この先の展開は、ぜひドラマ本編で確かめてみてください。
「5月の青春」は、ただのラブストーリーではありません。心を揺さぶる“時代と人”のドラマです。
見どころ(頭痛がするほど泣きました😭)
恥ずかしながら「光州事件」は教科書でサラッと流しただけで、若かった事もあり、あまり興味もなくよく知りませんでした。
今回このドラマはイ・ドヒョン見たさで何の前知識もなく観ました。
始めはいわゆる主人公が昔を懐かしむノスタルジー系の恋愛ドラマなのかな〜と思っていたのですが、実はただの恋愛ものではなく、社会派のドラマでもあったのです。
[光州事件]
1980年当時、韓国は政治が不安定で、学生の民主化運動真っ只中。
あちこちでデモが起きていました。
そんな5月18日、独裁政治とも言うべき戒厳令が発令、10日間続きました。
デモを鎮圧するのが目的だったにも関わらず、内容は酷いもので、軍は学生だけではなく、無差別に市民を拘束し、殴る蹴るの暴行を加えました。
いちばん激化したのが光州市で、空挺部隊まで出動し、なんと無差別一斉射撃まで行い一般市民を虐殺していきました。
発表によると死者は167人とも260人とも言われていますが実ははっきりと把握はできていない様で、実際はその何倍もいたのでは?と言われています。
死者、行方不明、負傷などで補償を請求して認定された数は5060件。申請していない人も入れると相当な数になる事が考えられます。
このドラマはそんな激動の時代を見事に描写していて、市民に暴行するシーンなどは目を覆いたくなります。
日本に比べて韓国人は現在でも政治に関心が強く、よくデモなどをしていますよね。
先日のユン大統領罷免のデモには約10万人も集まったと聞いています。
その背景にはこんな辛い歴史があったのですね。
それにしても1980年頃日本は確か、サーファーや聖子ちゃんカット、ルービックキューブ、竹の子族、ゲームウォッチ、スキーブーム・・・
1983年には東京ディズニーランドのオープンも控えていたり・・・
とまあなんとも平和ボケって感じでした。
すぐ隣の国では民主主義を必死で獲得しようと若者が命を掛けて国と戦っていて、軍が一般市民に銃口を向けていたなんて!?
本当にショックです。
命の重さって平等じゃないんだなと思ってしまいました。
見どころに戻ると、この作品は1980年当時の街やファッション、車やバスなどを見事に再現しています。
いったいあんな古い車やバスをどこから調達したのでしょうか?
作ったんでしょうかね?
また、イドヒョンとコミンシのケミも見どころで、泣くシーンの演技は本当に上手いな〜と。
この作品で2021年KBS演技大賞で“男性最優秀演技賞“と“ベストカップル賞“を受賞しています。
↓以下ちょっとだけネタバレになります↓
最後の方で、現代の遺骨と一緒に見つかった遺留品の懐中時計がいったい誰の物なのかが明かされていくのですが、それがまるでババ抜きのババの如く、色んな人にたらい回しになるんです。
これは面白い演出だなと思いました。
最後の最後まで遺骨が誰の骨だったのか明かされない。
これは是非ご自分で観て確認してください。
ちょっと残念だったのが、最終章は時代が現代になるのですが、
あれだけ沢山登場人物描いたなら、今現在どうしているのかも見せて欲しかった。
主人公ファン・ヒテの父や、学生運動を先頭切ってやっていた婚約者のイ・スリョンとその兄などのその後がすごく気になるんですが💦
まとめ
辛いので2度見はできませんが、このドラマに出会えた事で、現在韓国がなぜあんなに政治に熱いのか?辛い歴史があった事を知るきっかけになって良かったと思っています。
そして今この平和に感謝したいと思います。
見応え十分、重たいですが、とても良い作品でした。